トイレの黒いカビ汚れをお掃除する方法
トイレをキレイに掃除しているつもりでも、どこからともなくわいて出てくるカビ!
カビによって、便器の中がすぐに黒く汚れてしまったり、カビの臭いがしたり、壁や床が汚れてしまったりと、良いことは全くありません。
カビが広がりきる前にキレイにお掃除を行うことで、次にカビが発生しないよう対策することも出来ます!
トイレには常に水があり、かつ風通しの悪い個室空間です。
その為、カビが発生する条件である湿度の高さが原因でぐんぐん繁殖してしまうのです。
特に湿気がたまりやすい便器のフチ裏、タンクの中に発生しやすく、またトイレを流す際の水はねや男性の用足し時の尿はねなども湿気が高くなる原因のひとつ。また壁についた尿はねは、臭いや汚れのもとにもなります。
トイレに入ってまず目につきやすい便器の中のカビ汚れ。といっても、黒い汚れはカビ以外に、尿石などによる汚れの蓄積が原因である場合があります。
普段のお手入れであれば中性洗剤を使用しトイレブラシでこするぐらいでいいのですが、こびりついたカビを無理に落とそうとゴシゴシこすると便器に傷がつき、そこにまた汚れがたまるといったことになりかねません。
そのため、汚れ別に適した洗剤を使用することで効率よく落とすことができます。
カビ汚れの場合には、「アルカリ性」の洗剤を使用します。
尿や黄ばみ・水垢には「酸性」の洗剤を使用します。
また、黄ばみなどの汚れには塩素の洗剤も有効ですが、塩素系と酸性を混ぜて使用した場合有毒なガスを発生させるため、絶対に混ぜたり同時に使用したりしないよう注意してください。
タンクは普段開ける部分ではないため、カビの発生に気づきにくい箇所ではあります。
ですが見えない部分だからといって放置はできません。
いくら便器をキレイに掃除したとしても、タンク内の水がカビで汚れていると、タンクから便器へとカビ汚れが流れてくることになります。そのため、すぐにまた黒いフチ汚れが発生してしまうのです。
タンクのお掃除を行う際は、トイレの止水栓を閉めます。止水栓はタンクの横にある排管のネジをドライバーで右回しに閉めます(ハンドルタイプもあり)。
タンクのフタを取り外して洗浄します。タンクのフタを取り外す際は手洗い蛇口のホースが繋がっているため少々引っ掛かりを感じますが、垂直にぐっと抜きます。その際タンクのフタから水が垂れてきますので、タオルの上に置くなどしてください。また手洗い蛇口が折れないよう置き方にも注意してください。
タンクのフタ裏にも水はねによってカビや汚れがついていますので、忘れずに洗浄しましょう。この際使用するのは中性洗剤です。タンクには樹脂製やゴム製の部品が多いことから、アルカリ性・酸性の洗剤を使用すると傷めてしまう可能性あり。今回は全てまめピカを使用しました。
またトイレの種類によっては画像のように中蓋があるためこちらも取り外し、歯ブラシや布などを使用して細かい部分までカビを落としていきます。
タンク内には水があるため、そこへ中性洗剤を投入しスポンシやハブラシなどでカビや汚れをこすり落とします。トイレのレバーを回して少しずつ排水しながらタンクの底の方まできれいに洗浄します。
画像のようなタンクの場合、白いケースの外側に水を流してしまうとタンクの下から水漏れしてしまうため、汚れがある場合はハブラシなどでこすった後、布などでふき取ります。
タンクの中をお掃除する際には、部品の破損・チェーンが外れていないかなどに気をつけ、慎重に作業を行います。部品は正しく設置しなければ水漏れや給水不良を起こすため、無理に分解する必要はありません。出来る範囲で洗浄することがベスト!
手洗い器に置くタイプの洗浄剤や、タンクに投入するタイプの洗浄剤の溶け切らなかった残りカスが底の方に溜まっていることが多いため、こちらもきれいに落とします。
数回タンクに水を溜めて排水し、汚れを落としていきます。水を溜める際は止水栓を少し回してタンク内に給水します。止水栓をグルっと回してしまうと手洗い器へ水を送るホースから水はねし、壁や床を濡らす恐れがありますのでご注意ください。
キレイに洗浄した後は中のフタを取り付け直し、取り外した部品は元通り設置します。
手洗い器にホースが差し込まれていない場合、タンクの外に水漏れする場合があります。また、チェーンが正しく取り付けられていない場合、水が流れない・水が流れっぱなしになる場合があります。そうした時には落ち着いて止水栓をしめ、正しく取り付け直しを行ってください。
壁と床は素材によっては洗剤を使うことで変色する場合があります。特に塩素系の洗剤はクロスや木材には使用しないように注意してください。
壁紙には乳酸系のカビ取り剤や、消毒用エタノールなどを使用し優しく拭きます。
重曹スプレーとクエン酸スプレーを薄めて使用することもオススメです。使用前には必ず目立たない場所で変色しないかテストを行ってください。重曹スプレーをタオルに吹きかけて優しく壁・床を拭きます。その後、クエン酸スプレーをタオルに吹きかけて再度壁と床を拭きます。
撥水性のある壁紙やタイルの場合は、ハイターなどの漂白剤を使用することも可能。ただし壁紙や床材によっては変色する場合もあります。タオルにハイターをつけ、汚れのひどい箇所を拭き、水ぶきしたあと乾拭きししっかりと乾かしてください。
ただし、クエン酸をかけたあと漂白剤を使用すると有毒なガスが発生するため、同時に使用・まぜて使用してはいけません。
カビが壁紙の裏に繁殖したり深く根付いてしまった場合、個人での対処が難しくなります。そのため、こまめに掃除をすること、換気をすること、汚れが見つかればすぐにふき取るといった日々の対策が重要となります。
またトイレを使った後トイレ用洗剤を便器にシュッとひと吹きする、便器にスタンプするタイプの洗剤をつけておく、タンクの上に置くタイプの洗浄剤をつけておくことで、トイレ汚れがつきにくくなりお掃除も楽になります。
毎日使うトイレだからこそ、清潔に保つよう心がけていきましょう。